吹付ウレタン断熱工事について

硬質ウレタンフォームについて

「硬質ウレタンフォーム」は、NCO(イソシアネート)基を有するポリイソシアネートとOH(ヒドロキシル)基を有するポリオールを、触媒、発泡剤、整泡剤などと一緒に混合して、泡化反応と樹脂化反応を同時に行わせて得られる、均一なプラスチック発泡体です。

硬質ウレタンフォームは小さな泡の集合体で、この小さな硬い泡は、一つ一つが独立した気泡になっています。この中に熱を伝えにくいガスが封じ込められ、硬質ウレタンフォームは長期に亘って優れた断熱性能を維持します。木造住宅用に使用されている低密度タイプ(A種3)は連続した気泡構造となっています。

硬質ウレタンフォームは優れた断熱性能を有することから、建築物の断熱材の他、冷凍冷蔵倉庫、電気冷蔵庫(家庭用・業務用)、自動販売機、プラント、保冷車、船舶等々断熱性能を必要とする分野で幅広く活躍しています。

硬質ウレタンフォームの用途ウレタンフォーム工業会

硬質ウレタンフォームは発泡時の自己接着力を活かし、面材と組み合わせて板状に成形したものと、施工時に現場で吹付けや注入で発泡するものがあります。硬質ウレタンフォームは、様々なカタチでその性能を発揮しています。その製品種類は下表の通りとなっています。

表―1 硬質ウレタンフォーム製品の種類
現場発泡品 吹付け(スプレー) 対象物に直接吹付けて発泡させます。
注入 対象物の空隙に直接充填して発泡させます。
工場発泡品 ラミネートボード ポリエチレンコート紙やアルミ箔等の軟質面材付き板状成形品
面材付きパネル 金属板や石膏ボードなど硬質面材付き板状成形品
サンドイッチパネル 金属パネルや木質パネルに直接注入充填した発泡品
切り出しボード ブロック状に発泡された硬質ポリウレタンフォームを切出し加工した板状成形品